一九八四年

今日紹介するのは「一九八四年」。フィクション小説です。

物語は架空でも、少数者支配、監視社会、階級社会、洗脳教育の世界観が、現実世界さながら、リアルに描かれています。

物語のはじまりは、この世界に存在する3つの超大国のひとつ、舞台となる「オセアニア」で生活する人々の様子とルール、この世界で疑問を持ちならが暮らしている主人公の危険な恋、そして国家反逆への思いが描かれています。これから間違いなく来るであろうスリリングな展開を予感しながら、ジェトコースターが徐々に高いところへのぼって行く感覚で物語が進んでいきます。

いつ終わるとも知れない超大国うしの戦争。国家の都合により、日々書き変えられる過去。存在していたものすら、存在がなかったことになってしまう。こんなおかしなことに疑問を抱くことも許されない洗脳された世界。2+2は4といえる自由。

一体国家の目的はなんなのか。次々とおこる予測不能な展開に打ちのめされます。

この本を読むと、起こったことを正確に記録する、そして情報公開することの重要性と、歴史を学ぶ尊さがよく分かります。

いったん間違った方向へ行き、支配する者される者がはっきりと別れた社会システムが、もし確固たるものになったのなら、それはもう本当の恐怖でしかなく、もう手遅れかもしれません。

もしかしたら、そのような陰謀はもう始まっているのかも知れない。

陰謀説好きな人におすすめの本となっています。読んでみてください。